まさに“♪春一番の太陽の光は私のもの”と歌っているようで、
ついつい、オペラ『ラ・ボエーム』のヒロイン、ミミを思い出して
しまうのは、私だけではないでしょう。
『ラ・ボエーム』の原作は、アンリ・ミュルジェの小説『放浪芸術家たちの
生活風景』。実は小説の中のミミはかなり自由奔放で、オペラの中の
はかなげでか弱 いミミは、プッチーニが作り出した、彼好みの女性像だとか。
これじゃいかんと、より原作に近い作品を求めて映画を撮ったのが
アキ・カウリスマキ。なるほど、こちらのミミには媚びがない。
では、プッチーニ好みのミミを歌ったプリマドンナは誰なんだろう。
ピーチとアプリコットの柔らかな香りが、この季節によく似合う
オペラティーの『ミミ』 でも飲みながら、あれこれ聴いてみよう。
テバルディやテ・カナワ、ダニエラ・デッシーは素敵だけれど、
屋根裏部屋が似合わない。ゲオルギューやリッチャレッリに
お針仕事は出来なさそう。
カラヤンも泣いたというフレー二のミミはさすがさすが。
ヘンドリックスの透きとおるような声もよく似合う。
ロス・アンヘレスやヴァドゥーヴァは、春の日溜まりのように暖かい。
そうだ、念のため、マリア・カラスも聞いてみよう。
うわっ、この人は本当に凄い。どんな強気なミミが出てくるかと思ったら、
なんのなんの。早春の花のようなミミでした。 |

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