今日はフランス紅茶シリーズ第1回目、
『ブレンド』と『ブレンド国』についてお話します。
よく「フランスから紅茶を輸入しています」と申し上げると、
ピンと来ない方が多くいらっしゃるようです。
「イギリスから紅茶を輸入する」というとさして湧いてこない疑問だと
思われますが、フランスから紅茶を輸入する、と申し上げると、
フランスでは紅茶の葉は生産されていないのではないか、と
疑問に思われるのではないでしょうか。
確かに紅茶といいますと、フランスでもイギリスでも等しく、
茶葉が生産されて商品となって市場に出回ることは
ほどんどないようです。
けれど、イギリスは、『紅茶の国』というイメージがとても強いので、
イギリスから紅茶を輸入する、といってもあまり違和感を感じないのかも
知れません。
それではなぜ、イギリスやフランスから”紅茶が輸入”されるのでしょう!?
それは「紅茶」が商品として実際にみなさんの手もとに届くまでの間に、
『ブレンド』
と言われる過程を経ています。
紅茶は、自然環境の中で栽培される農産物ですので、天候の変化
などによって、品質にばらつきが出てきます。
どんなに管理の行き届いた紅茶農園でも、どんなに経験を積んだ技術者
でも、常に同じ品質の茶葉を生産するということはできないのです。
これは、例えるとワインに似ていて、その年ごとのぶどうの栽培具合
によってワインの質が左右されて、年ごとに評価がかわってくるように
紅茶も同じです。
こういった年ごとや季節ごと、地域ごとにばらつきの出てくる茶葉の品質を
一定に保ち、同じ商品として、紅茶を出荷するためには、
原料茶をいくつか混ぜ合わせてブレンドするということが、
紅茶を生産する過程で必要になってきます。
そして幾種類かの原料茶を混ぜ合わせて紅茶を仕上げるひとのことを
『ティーブレンダー』
といいます。
『ティーブレンダー』は、膨大にある原料茶を徹底して味見をします。
それぞれの茶葉の「味」や「香り」や「水色」などの特徴を把握して、
それぞれを活かした形で配合を考えていきますが、通常は
約20種類以上の異なる原料茶をブレンドしているそうです。
熟練したブレンダーになるまでには、およそ10年はかかると言われていて、
この技術によっても紅茶の品質や価値がおおきく左右されるわけです。紅茶の「茶葉」自体は、インド・中国・スリランカやアフリカやインドネシア
などで栽培されているわけですが、この『ティーブレンダー』
という職業が最初に産まれたのは、イギリスだったようなので、
実際に今でも優れたブレンドの技術を持っているのは、イギリスやフランス
やアイルランドなどのヨーロッパの国々です。
というわけで、紅茶の茶木を育てて紅茶葉を生産している『生産国』と
ティーブレンダーによって紅茶を「製品」として仕上げる『ブレンド国』
との違いがあるわけです。
つまり、フランスもイギリスも『生産国』ではなく、『ブレンド国』
にあたり、
紅茶の『商品としての品質や価値』
を作り上げているのです。
オペラティーでは、フランスの熟練を積んだ女性のブレンダーが
数百種類の紅茶をつくりあげているのですが、その中から、私どもが、
日本人の好みに合うもの、日本のお水に合うものをさらに厳選して、
現在のところ約16種類を輸入しております。
引きつづき次回は、「フランス紅茶」と「イギリス紅茶」の違い、
<イギリス編>についてご紹介したいと思います。。 |