オペラティーのアールグレイは、その名もフィガロ。なるほどね、ストレートでもアイスにしてもミルクを加えても美味しいというのだから、まさに「町の何でも屋」。そう、フィガロといえばロッシーニの『セビリャの理髪師』にモーツァルトの『フィガロの結婚』。陽気で、お調子者で策士のフィガロ。
この2つのオペラ、序曲がとにかくいい。いやが上にも高まる期待感。その先にあるのは窒息しそうなロココの優美か悪戯か、なんてね。とにかく、現実から離れられる瞬間なのだ。
2作とも原作はフランスの劇作家ボーマルシェの戯曲で、特に『フィガロの結婚』は革命前夜のパリでは上演禁止になったという曰く付き。権力を笑いにするのは常套手段。しかし時は18世紀末、芸術はいまだ王侯貴族の為にある時代だ。それでも自由奔放なボーマルシェは、投獄覚悟で民衆が求めるフィガロを書いた。 |