ウィンナ・ワルツに心地よく揺れながら、粋な外交官ダニロと、
莫大な遺産を相続した美貌の未亡人ハンナの、もどかしい大人の恋物語に
耳を傾けてみよう。舞台は20世紀初頭、花の都パリ。
ワルツの合間に東欧風の舞曲ありフレンチ・カンカンありと舞台は
踊りながらめまぐるしく変化する。
多彩な様子はまさに「ヨーロッパの首都」であったパリを思わせる。
初演はちょうど100年前の1905年。
オペレッタの「白銀時代」の幕開けとなった作品。
当時は、財政難に苦しんでいたアン・デア・ヴィーン劇場を救うほどの人気がでたそ
う。19世紀を凝縮し、ヨーロッパの古き良き時代の最後に咲いた、幾重にも重なる花
弁をもち、芳香を放つオールドローズのようなオペレッタ。けれど良い香りのするバ
ラがはかないのと同じように、まもなく庶民の娯楽はオペレッタからミュージカル、
映画へと変わっていくのだっけ。 |